夢の中でおぼろげだったので、
足がコンセントプラグみたいになっている。

ネコは刀をさげたお役人と何やら真剣に話をしていました。

「おい、ネコ！年貢はもう納めたのか？」
「へぇ…今年の年貢はもう納めましたただ。
　何せ、今年は日差しが強くて、
　ネコたちはみんな日焼けして真っ黒になるし、
　中には日射病にかかって倒れるネコも出ただよ。
　それで地元のネコを2匹、アルバイトで雇ったんだけど
　ダメだなぁ…　寝ている間にいなくなっちまってなぁ…
　それで、機械が苦手なネコでも楽々組み立てできる
　マシーンを使っただぁ。そしたらば、
　ネコたちは病みつきになってなぁ(笑)たくさん収穫できただぁ」

「ハハハハハハハハ、それは何よりであるな」
「念のために聞くが納めたのは何であろう？」

「またたびでさぁ！」

お役人は、すっころんで頭を地面に叩きつけると、鼻から流血。

「貴様！殿様がまたたびを召し上がると思うか？」

「うんだぁ。隠れてコッソリ食べるべぇ」

「食べるわけなかろう！」

肩を震わせネコを睨みつけるとお役人は、
「年貢の納め時だ…」

「へぇ…今年の年貢はもう納めましたただ」

「すっとぼけるな、覚悟しろ！」

刀を抜いて襲いかかったのです。

「二、ニャ～～～？？？」

お百姓ネコはビックリして飛び上がり、
担いでいた鍬を放りなげました。

「どりゃァァァァァアアア！」

振りかぶって刀を下ろそうとしたちょうどその時、
鍬がお役人の足の小指に落下。

「痛ダァァァァアアイーーー！」

あまりの激痛でバランスを崩して倒れると、
急角度の土手をゴロゴロ転がり川の中へドボン。

「？？？」

何が起こったのか分からぬお百姓ネコは
落とした鍬をかつぐと、逃げていきました。

川から上がり激しい痛みにもだえた後、
お役人は心底ネコに嫌気がさしたようで

「だから、ネコとは仕事ができないんだ！」

そう言うと、足を引きずり引きずり
お寺に行って除夜の鐘を突きはじめました。