GEN(04 Limited Sazabys)、タブゾンビ(SOIL&“PIMP”SESSIONS)、福永浩平(雨のパレード)対談 | 鹿児島の夏フェス「サツマニアンヘス」とバンドにとってグッズとは



クリエイターが集まるプラットフォーム「SUZURI(スズリ)」では、今年10月に鹿児島・桜島で行われる野外音楽フェス「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2022(通称、サツマニアンヘス)」とのコラボで、2022年6月27日(月)〜7月31日(日)にグッズのコンテストを開催。


今回は、特別審査員である、タブゾンビさん(SOIL&”PIMP”SESSIONS)、福永浩平さん(雨のパレード)、GENさん(04 Limited Sazabys)をゲストに迎え、コンテストの開催にちなみ、音楽業界のグッズ制作の最新事情や、今回のコンテストで期待するものなどを語り合っていただきました。

今年開催するヘスが鹿児島の新たな起爆剤になれば

──サツマニアンヘスは、今年が3年ぶりの開催ということですが、ヘス発起人の一人であるタブゾンビさん、ヘスの魅力を紹介する番組「HES TV」のMCを務める福永さん、また出演が決まっているGENさん、それぞれどのような想いで、今年のヘスを迎えますか?

タブゾンビ:やっぱりまずはコロナ禍に2年間開催できなかったっていう想いがありますね。今、鹿児島も飲食業界とか全体的にちょっと元気がなくなっちゃったりしてて…。今年開催するヘスが鹿児島の新たな起爆剤になればなって思ってます。

福永浩平:僕は、ヘスに1回目、2回目と参加させていただいてて。地元の鹿児島でこれだけ大きな音楽イベントが開催されるって決まった時に、若い子たちの感性に影響していくんだろうなって思ったし、地元のカルチャーがさらにいい育ち方をしていくのがすごい楽しみだなって思ったんですよね。今年は100組出るってことなのでさらにパワーアップした規模感になるんで、とにかく開催がすごい楽しみっていうのが正直な気持ちです。

GEN:僕らも「YON FES」というフェスを毎年春に開催していて、ヘスと同じく2年間できなかったので、3年ぶりの開催に今年なったんですけど。やっぱその持ち越した2年分のキャリーオーバーした気持ちが爆発するような本当に最高な2日間になって。きっと鹿児島のみなさん、ヘスの開催を待ってる方がたくさんいると思うので、みんなにとっても本当に最高な日になるんだろうなって思ってます。

フェリーに乗って向かう非日常「ヘスは夏のロスタイム」

──ヘスって、独特の非日常感がありますよね。みなさんが思うヘスの醍醐味はどんな所にありますか?

GEN:開催される10月は空気感的には秋に向かってる、ちょっとこうエモに入りかけてるときなんですけど。ヘスは最後の夏フェスっていうか…僕らにとってなんかこう“夏のロスタイム”みたいな時間にできたらいいなと思ってます。出演者も芸人さんがいらっしゃったり、アーティストも他のフェスで意外と一緒にならない方々が僕個人的には多くて、前回出演した時は「真心ブラザーズ」のYO-KINGさんと仲良くなって、そのあと「モンバス」(中四国最大級の野外ロックフェス「MONSTER baSH」)で一緒になって共演させていただいたりとか。

普段お会いできない方と一緒に船に乗って移動したりするその感じもすごい楽しいんですよね。

──フェリーに乗って桜島まで向かうんですよね。

タブゾンビ:あ、すみません、ヘリーです。(「フェス」の愛称を「ヘス」としていることから)

──大変失礼しました(笑)ヘリーですね。


福永浩平:遠回りでも地続きでは行けるんですけどフェリーに乗って行くのがやっぱ気持ちよくて、非日常感がありますよね。あっ、ヘリーで(笑)

桜島へ向かうヘリー

──「04 Limited Sazabys」前回に引き続き三度目の参加となりますが、どのように出演が決まったのでしょうか?

タブゾンビ:一個覚えてるのが、仙台でGENくんにコンビニで会って。GENくんが「タブさん!」つって声かけてくれたんですよ。それで、「僕、鹿児島めちゃくちゃ好きで」って話の後に「出演したいんですけど」って言ってくれて。え?出てくれんの?みたいな感じで。ヘスは本来1年おきに出演者を変えるんですけど、出たいって言ってくれたことが嬉しくて、すぐ電話して。

GEN:覚えてます。「俺、呼ばれてないんですけど」みたいな(笑)

タブゾンビ:いやいやいやいやもうね、呼んでいいの?って。2年連続とかなかなかね。嬉しいですよね。

グッズはバンドの“アティチュード”

──ジャケ写やMV、グッズなどの視覚的なアプローチを主とするクリエイティブの表現は、音楽ととても密接に関わるものだと思います。クリエイターに制作を依頼する場合、どんな繋がりやきっかけが多いですか?

GEN:デザイナーに注文することもあるんですけど、それも僕が知ってるデザイナーだったりなので、直接話してお願いすることが多いですね。あがったデザインのカラーパターンだったりは僕が考えることもあります。

僕らは元々「Hi-STANDARD」とか90年代を代表するバンドのグラフィックへの憧れが強くて。あと、同じ時期に盛り上がっていた日本のストリートブランドも好きなので、僕らのグッズはストリート風のものが多いし、僕らもそれがアティチュードというか。昔のいろんな曲のパロディとかやるときも、僕らが好きなものを好きな人がピンときてくれたらいいなって。わかる人にニヤってしてもらいたくてつくってるところがありますね。

タブゾンビ:デザイナーを選ぶのってセンスがいるよね。グッズのトータルのコンセプトも考えた上で決めないといけないし。

あと、僕らは単純に自分たちの欲しいものですね。僕もデビュー当時はつくりたいものをつくるっつって、生地からつくったりしてましたね。ただ、ほとんど儲けがでないんですよ(笑)

福永浩平:そうなんですよね(笑)今欲しいものをつくろう!って考えて、僕も物販会社に足を運んで、ボディもその場で手で触って選んで、一回テンプレートをもらって自分でイラレとフォトショで作って、それを入稿してあがってきたもの見て…っていう風につくってるんですけど。無いものでも言ったらつくってくれたりするんですよね。透明のアクリルのバッグとか、ボディからつくってみたりとかしました。

──印象に残っているバンドグッズはありますか?

GEN:僕らで言うと…けっこういろいろ出してるんですけど、去年コロナのタイミングでエプロンを出したんですよ。いろんなプレートとか。それはけっこうかわいくつくれた自信もあったし、実際売れました。あと最近、布袋さんがびっくりする物販出してたんですよ!トースターなんですけど、布袋さんのギター柄に焼けるっていう。

タブゾンビ:えっすごい!さつまあげにもできるもんね。

GEN:僕らもけっこういろいろ出してる方だと思うんですけど、布袋さんもいろんなグッズつくってるんだってびっくりしました。でも、たしかにあの柄って布袋さんのものだもんな…。

タブゾンビ:そういう象徴的な模様があるといいよね。あと、エプロンはいいですね。

福永浩平:やるかわからないですけど、メンバーとビーズアクセサリーも出したいって言ってて。これも自分でつくったんですけど。

デザインがよければファン以外も買う。グッズ作りは「遊び心しかない」

──バンドにとって、グッズの役割はどんな所にあると思いますか?

タブゾンビ:最近は、バンド名とか入れないようになりましたね。デザインとしてよければ(バンドに)関係ない人も買っていくんだよね。最近出したのは「チャーリー・パーカー」っていうパーカーを出しました。チャーリーって書いてあるからジャズファンの人も買っていく(笑)

GEN:街で着てくれて、それいいねってところから僕らにたどり着いてくれたりすることもあって。やっぱり物販はバンドのイメージを表現するもののひとつだし、繰り返しになるけどアティチュードなので。それこそジャズを好きな人がチャーリーパーカーを買っていって、またそれでソイルを知る人もいると思うんですよね。

タブゾンビ:ツタンカーメンパーカーとか、バンド名がヘブライ語で書いてあるからわかんないんですよ(笑)

GEN:そんなんばっかじゃないですか(笑)

タブゾンビ:遊び心しか無いですね。

福永浩平:こんなの爆売れじゃんとか言いながらつくって、「え、全然はけねえ」みたいなのもありますね(笑)

皆さんの感性が爆発するのを楽しみにしています

──これからコンテストに応募する方への、今回のコンテストのテーマである『夏フェス』で御三方がイメージされるモチーフはどんなものですか?

GEN:僕的には、リバイバル的なものがすごく好きなので、今だったらラバーバンドとかみんなしてるじゃないですか。僕らが10代の頃って、物販でリストバンド売ってたんですよ。だから、リストバンドのほうが機能的じゃないかなとか。いったんダサいってなったものが、今の子からしたら新鮮だったりするのかなって思ったりしますね。

個人的にはちょいダサをおしゃれだぞって見せたりするのがすごく好きです。
おしゃれに桜島の形を使ってるといいんじゃないかなと思いますね。

Tシャツに焼酎がドンってあるのもかっこいいかなあ。焼酎に和紙っぽいラベルが貼ってあるじゃないですか。あれを分厚めのプリントでこう…(胸のあたりを指して)ドンって。

福永浩平:鹿児島のヘス(フェス)ですし、そういう絡め方してくれたらわかりやすいですよね。

タブゾンビ:あと、昔ボツになったんですけど、城山観光ホテルT※1とかどうですか。ホテルニューニシノT※2とか。

 ※1 : 桜島と錦江湾を一望する絶景のロケーションを誇る観光ホテル

 ※2 : 創業大正初期、約100年続く鹿児島中心街・天文館の温泉ホテル

GEN:井上陽水さんのライブに行ったときに、リバーサイドホテルのホテルキーが売ってたんですよね。

タブゾンビ:ラブホテルキーをね、昔に出したことあるんですよ。。昭和のフォントで。それがけっこう売れて、ヘスでも出したらけっこう売れたんですよね。だから彼女を誘うときに「今日部屋とってるから」とか言ってホテルキー見せて(家に着いたときに)。「おまえんちやないかい!」みたいなね(笑)どうですか?

2019年のヘスで制作したキーホルダー

モッシュと芋をかけて「イモッシュ」!(笑)


──ヘスらしいものだと、どんな作品がみたいですか?

タブゾンビ:やっぱりフォントだったりすると思うんですよ。それこそ、「Hi-STANDARD」とかああいう時代のハードコアフォントとか、デスメタルフォントとか、ブラックメタルフォントとかが来てますから。

福永浩平:あと今、声が出せないというか出しづらいから、声が書いてあるとかいいんじゃないですかね。

タブゾンビ:「フゥ〜!」みたいな。

福永浩平:そうそう、「イェーイ」みたいな笑

GEN:鹿児島弁で、「愛してるよ」とか。桜島と一緒に愛が爆発しちゃう感じもいいかも。

タブゾンビ:おっ、鹿児島弁いいじゃん。「むぜか〜ち」あんた「むぜか〜」って。「チェスト」とかも。

福永浩平:そんなこと言ったことない(笑)「むぜか」ってかわいいって意味なんですけど。

タブゾンビ:そうそうそう、あと、デスメタル、ブラックメタル文字だったら「がらんつ」とかね。イワシを干したやつの鹿児島弁ですけど。

タブゾンビ:GENくんだと、よかにせT(イケメン)とか。モッシュとイモをかけて「イモッシュ」。グレイトサツマニアンの「偉大」の「偉」で盛り上がるに酒で「偉盛酒(イモッシュ)」とかね(笑)

──最後に、コンテストへの応募を考えている、SUZURIのユーザーに向けておひとり一言ずつ、メッセージをお願いします。

GENさん(04 Limited Sazabys)

桜島のフェスは、色々なモチーフにできそうな要素があると思います。皆さんの感性が爆発して良いものが上がってくるのを楽しみにしています!

タブゾンビさん(SOIL&”PIMP”SESSIONS)


フェスに行って「俺だったらこうするのにな〜」、「こんなの欲しいな〜」というのがあると思うんですよ!あなたのアイディアをお待ちしております。

福永浩平さん(雨のパレード)

皆さんが心から欲しいなと思うものを見てみたいです。ドシドシ応募お待ちしております!

オフショット 〜お手土産・鹿児島焼酎「DAIYAME」と共に〜

サツマニアンヘス、SUZURIコラボグッズコンテスト

応募テーマは『夏フェス』。架空のバンドTシャツ・ビール・海・夏・推し活などを連想させるものならなんでも。入賞グッズは特設ページで紹介するほか、ヘスへの招待状や入賞賞金、鹿児島特産物などの特典もご用意しています。

【募集期間】

2022年6月27日(月)12:00〜7月31日(日)23:59
※コンテストの募集は終了しました。

【応募方法】

  • SUZURIでグッズを出品(既に販売中のグッズでも構いません)
  • Twitterで下記2つのアカウントをフォロー
    • SUZURI公式アカウント@suzurijp
    • サツマニアンヘス公式アカウント@g_satsumanian
  • エントリーフォームに必要事項をご記入の上、送信


プロフィール

■タブゾンビ(SOIL&”PIMP”SESSIONS)

鹿児島県出身。ライブ・パフォーマンスを中心とした活動を身上とし、確かな演奏力とクールな雰囲気をただよわせながらも、ラフでエンターテイメント、バースト寸前の”爆音ジャズ”を展開する、SOIL&”PIMP”SESSIONSのトランペット担当。国内はもとより海外でも人気を博し、イギリスの世界最大級のフェスティバルである”グラストンベリー”や、スイスの“モントルー・ジャズ・フェスティバル”、オランダの”ノース・シー・ジャズ・フェスティバル”などの大規模ジャズ・フェスなど、これまでに世界31カ国、100公演を超える海外公演を行ってきた。また、SOILでの活動の傍ら、加山雄三率いるTHE King ALL STARSのメンバーでもあり、様々なアーティストのレコーディングにも参加している。2018年から地元鹿児島にて開催されたフェス「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL」の発起人でもある。 


■福永浩平(雨のパレード)

ミュージシャン。鹿児島出身。2013年にバンド「雨のパレード」を結成し、16年にメジャーデビュー。20年にはアルバム『BORDERLESS』と『Face to Face』を発表した。インディR&B、エレクトロハウス、アンビエントなどのジャンルやロックからポップスまで様々なジャンルの音楽性を独自にクロスオーバーさせ、新時代のポップスを提唱する3人組。バンドという形態に捉われず生楽器、アナログシンセやサンプラー、ドラムマシーンなどを駆使し、最先端の音楽を鳴らす。音楽性、形態、すべてにおいて“枠に捉われない”スタンスで、独自の存在感を放っている。今年3月にはシングル曲『first step』を配信でリリース。

■GEN(04 Limited Sazabys)

​​2008年名古屋にて結成したロックバンド、04 Limited Sazabysのベースボーカル。少年のようなハイトーンボイスから繰り出されるグッドメロディーかつ疾走感溢れる楽曲と、圧倒的なライブパフォーマンスは観る者の心を掴む。

THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL

今年で3年ぶりの開催で、100組のアーティストが出演を予定。10月7日から10日にかけて鹿児島・南栄リース桜島広場&グラウンドで開催される。KKB鹿児島放送の開局40周年とエフエム鹿児島の開局30周年を記念して行われる初日公演には、鹿児島に縁のある宇徳敬子、岡崎体育、氣志團、きゃりーぱみゅぱみゅ、中島美嘉、HYDE、ベリーグッドマン、ももいろクローバーZ、麗奈、ReNの10組が出演することが決定している。

※「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2022」の開催は中止になりました。

SUZURIのコラボグッズについてはオンラインのみで販売いたします。

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