この商品を見た時、きっと皆様は「なんだこのくだらないTシャツは」と思ったことでしょう。しかし、少しだけ、私の話をお聞きください。

街中、例えば渋谷のスクランブル交差点で、あなたの目の前から派手な服を着た人が歩いてきたとします。その人とすれ違った時、あなたは少なくともうすぼんやりとは、その人の「顔」や「背丈」を覚えるのではないでしょうか。派手なのは服のはずなのに。
逆の商談などで別の会社のサラリーマンと会ったとしましょう。その商談が終わって相手が帰った後、あなたはほんの少しでも、相手の「ネクタイの柄」や「名刺の感触」を覚えていはいませんか。
そう、人間とはとても多くの情報を拾う生き物であるが故に、伝わって欲しくないところまで記憶されてしまうのです。

では、このTシャツを着ていた場合。
スクランブル交差点でこのTシャツを着ている人とすれ違った時、あなたの脳裏に残るのは「ちくわが大好き」という情報だけでしょう。
商談相手がこのTシャツを着ていたとしたら、あなたの頭は「ちくわが大好き」のことでいっぱいになり、どんなに都合の良い契約でもちくわの如き印鑑を押してしまうことでしょう。

つまり、このTシャツは「ちくわが大好き」という点に違和感を集中させることで、そのほかの自称全てを「ちくわが大好きである」という情報でカバリングしミスディレクションするという、とても高度なメンタリズムを基にして設計されているのです。

賢明な諸兄におきましては、このTシャツの有用性をその優れた頭脳で感じ取り、嬉々として購入ボタンを押してくださることでしょう。
ご購入いただき誠にありがとうございます。

別に買わないのにここまで説明を読んだあなたはきっと暇人だと思うので、早く仕事に戻ってください。
こんなの読むのは時間の無駄ですよ。