小さなころから成人前までくらいは家族とドライブがとても多くて。体が大きくなっても決まって後ろのシート二つ分に寝転がっては高速道路の規則的な光が車窓に反射しているのを、眺めていた。夜中の1時ごろ、トイレ休憩で止められる。窓から外を見ると大きなトラックのランプやドライブイン周りの電灯で視界がチカチカだけど寝ぼけていたからふんわり綺麗に見えた夜中なのに、みんな、起きてるんだな私以外の生きてる人たちなんだと　世界を疑って飲み込んだ今は夜中のコンビニや駅周りにも同じように生きてる人は見れるけれどなんか違うんだよ。違ったんだよみんな各々コーヒーやらおにぎりやらを買って車へ戻っていく。みんなどこへ行くんだろう？同じように真っ暗色の山を越えていくのに気になって仕方がなかった。体が大きくなっても、自分ちの車に戻るまでに「気をつけなさい」と言われる。分かってるよそして、発車。買ってくれたジュースを飲みながらずっとずっと暗いだけの景色を追う木なのか谷なのか建物なのかわからない瞼が落ちてきたけれど起きていたい、ずっと、ずっと・・・私が寝てしまっても、側で両親が起きている。サザンオールスターズをかけて