いたずらねこの えほん
のんびりめくる
ロッキンチェア
ひとりだけのパラダイス
わたしのへや
だけど ちょっぴりさむい
あなたが かえったあと
ちいさなへやも ひろい
ひとりだけだと
ラジオが そっとながす
あかるい こいのメロディー
かがみのなかの わたし
ちょっと にっこり

stanza
イタリア語で、部屋という意味です。

和田誠さんが平野レミさんに残した「私の部屋」の歌詞。
丸い文字や書く色からも、なんだか穏和でひとり残していく彼女への優しさも感じました。

テレビを持つことをやめて2年経ちました。
母が慣れない携帯で録画して送ってくれたのでゆっくり観てみた。

最後に歌うんですね。
和田さんに会いたいな〜、、って言葉を溢す。
出逢うべきして出逢ったお二人なのかと思う。
どっしりと構えて、豊かで、知的で、優しい。

しーんとした空っぽの部屋の中に、その人の記憶があっちにもこっちにも。
階段を降りてくる足音や食事中に溢す笑顔、吐く息や絵を描くために灯をともす音。
ロッキンチェアにもたれてはいなくなった温もりを感じ、いたずらねこちゃんの絵本のページをめくればクスッと笑わせてくれる。
それを共有しようと振り向けばいつも真っ直ぐこちらを見ててくれたのに、今はその影が居間の椅子に残っている。
自分が気づかない時に見守ってくれてる目線を感じたことある？そんな感覚。温かい。

生きていた証というと肉体的に、視覚的にという意味で、本当の生きてるという意味で言えば永遠に生きていると思う。
彼女の目の中に面影があるのなら生きている。

「あなたが帰った後」
帰った後に見つけた一枚の紙に込められたメッセージを眺める。
にっこり笑ってというメッセージを送ったのってその人を深く理解してるから描けたのかな。飾らない笑顔が素敵だもの。
無条件で愛して過ごして二人で歩んできた時代は優しい時間だったから、あの方を想うと笑顔になっている自分が鏡に映ってる。
自然と笑顔にさせてくれる穏やかで幸せな日々をくれたのかもしれませんね。

信頼と信用という言葉は明らかに違うんですね。
アドラーさんの言葉：
「信用」するのではなく「信頼」するのだ。「信頼」とは裏付けも担保もなく相手を信じることである。
愛と信頼が自然と生まれることがあれば、与えることもあるし、それを受け取ったらそれ以上疑うことがない。
無条件で全てを受け入れて愛してくれる人がいるんです。
貴重な存在だね。

ぷかぷかいつまでも温かい波の上で浮かんでる。