ちいさい頃は、空に食べ物が浮かぶ世界で
ぬいぐるみにはいのちが吹き込まれている。

大人になると空には雲が浮かぶ世界で、
ぬいぐるみは段ボールに詰め込まれている。

でもそれは、大人になるからって訳じゃない。

昔生きていたひとは、夜空には動物が見えて
鉄の塊が空を飛ぶ、とんでもない想像をした。

目に見えるもの、耳から聴こえてくるもの
だけじゃなくて、心臓の斜め下から、
ぐいっと引っ張ってくる自分だけの世界とか

学校では学べない、法則の無いかけ算とか

そんなものをいつまでも大切にしていけたら
そしてそれをもっとみんなで認め合えたら、
きっともっと、生きやすい世界になるね。