先生は、アンモナイトネコが今だ化石としてしか
発見されたことはなく、生きたままの発見が
どれほど歴史的価値があるか知っていました。

（これが本物なら、まちがいく世紀の大発見になる！）

生きている状態での発見が、信じられないと同時に
おさえがたい興奮をかき立てます。

ネコの研究が進む中で、
どうしても分からないことが１つありました。

それは

「ネコは泳げないのに、どうして魚が大好物なのか？」

魚などを陸に住むネコが美味しそうに食べるのが
深い謎だったのです。
有名な先生たちがいくら調べても、分からないままでした。

「ど、どうしよう…」

ドライバーのネコは、先生の足の間を行ったり来たり。

「ペッタンコになったニャ(ू•ᴗ•ू❁)」

「大丈夫。硬い殻のおかげでまだ生きている。
　それより、君は世紀の大発見をしたかもしれない。
　このネコは　それまで海に住んでいたネコが
　初めて陸にあがったと噂されるネコなんだ」

「………」

「そして、この生物からネコやライオン、豹、トラ
　しいては宇宙に住むチータスやタイガトロンといった
　ロボット生命体まで発生していると言われている」

「？？」

「すぐ動物病院に運ぼう。
　生きたまま調査できれば、ネコ進化の謎は解ける。
　そうなれば、一生遊んで暮らせるよ」

「にゃ、にゃんと！？」

その時、

「ズゴッゴゴゴッゴゴゴッーー！！」

アスファルトの路面が崩れ、
中から突如ヘンなネコがあらわれました。

土の中から現れたせいでしょう、
地層が顔面にはりついており泥だらけ。

しかも、体の周りは渦を巻いており、
近くにいたアリや虫たちが次々に吸いこまれてゆきます。

「もう　墓地は見つかりましたか？」

地獄の底から響くようなだみ声と、そのあまりの迫力に
先生とドライバーネコは同時に腰を抜かしてしまったのです。