昔、炭鉱の歴史を調べる修学旅行にいったときの話です。
なぜかガイドを担当するのはネコでした。

先生も含めてみんなキョトンとするなか
ネコさんは、生え抜きの炭鉱ネコとして一生懸命がんばってきたようで、
私は炭鉱の町のなかでただ1匹のネコだと挨拶してくれました。

まずは、炭鉱の歴史を知るビデオが約 20 分間上映されます。
これを視聴したあといきなり昼食タイム。

「え…もう？？？　お腹すい…早くない？」

みんながガヤガヤ。ネコさんにはネコさんなりのリズムがあるようでした。

さて、いよいよ坑内へと向かいますが、その前にヘルメットを装着。
ヘッドランプ用電池を背負い、トロッコ列車にいざ乗車！
ネコさんを先頭にゆっくりと坑道へと入っていきます。

坑内はひんやりとしていて、まるで別世界。
トロッコ列車を下りるとすぐにネコさんから解説を受けます。

本来、坑道はメタンガスなどが発生し超危険な場所とのこと。
そのため火花が発生しないよう、炭鉱を掘る道具には真鍮を使うなど、
命を守るための安全と知識を授かりました。

さらに奥へ進むと広い坑道跡へ。

そこからは無数の坑道が広がり、
一番深い所は海面下650ｍもあるらしい。

ネコさんは、炭鉱を掘るマシーンで実際に
穴を掘る作業を行ってくれ、これにはみんな大喜び。

最後は、またトロッコ列車にのって坑外へ。
約1時間の炭鉱見学はこれで終了となりました。

なかなか盛りだくさんな内容でしたが、
体を真っ黒にして必死に坑内を案内してまわるネコさんの姿に
みんなが感動して、今でもその記憶は幸せにしてくれるのでした。