人間たちは砂糖以外にも「甘い」ものが好きだ。
特に、ママとパパはよく抱き合って「愛してるよ」と言っている。
私にはよくわからないけれど、それが「甘い」らしい。

ある日、家族が大きなケーキを買ってきた。
お祝い事らしい。でもその日は、なんとママが倒れてしまった。
砂糖が多すぎて、体調を崩してしまったんだ。
インスリンがどうとか言っている。よくわからない。

家族は泣いて、私も心の中で泣いた。
でもその夜、私が携帯電話の画面越しに鳴いたら、ママが微笑んでくれた。

「ミミ、君は私の心の砂糖だよ」と。

私は驚いた。砂糖？私が？でも、その言葉を聞いて、私はとても嬉しかった。
私もママの「砂糖」になれたんだ。

その後、家族はバカみたいな白い粉を控えるようになった。
でも、その代わりに「心の砂糖」を見つけたようだ。
ママとパパはよく笑っている。私もその中にいる。

砂糖は甘いけど、家族の愛はさらに甘いらしい。
私はそれをこの目で確かめた。そして、私もその甘さに少しだけ参加しているみたいだ。